茨城女子大生殺害 13年の歳月を経て捜査が急展開
茨城県美浦村で遺体で見つかった茨城大2年、原田実里(みさと)殺害事件は、13年の歳月を経て捜査が解決へと動き出した。
茨城県警は殺人などの疑いで、フィリピン国籍の工員、ランパノ・ジェリコ・モリ容疑者を逮捕した。
共犯の2人は国外逃亡中で、真相が解明されるにはまだまだかかりそうだ。
この事件は不可解な状況が、捜査を難航させる一因ともなった。
原田さんは30日午後9時ごろに帰宅し、当時農学部4年だった友人の男性と食事。
男性は酒に酔ってうたた寝したが、31日午前0時ごろ、原田さんが部屋を出ていく音を聞いた。
しかしトイレだと思い、再び眠ったという。
翌朝になって、男性は原田さんが帰っていないことに気付いた。
原田さんは視力が0.1程度しかなかったが、眼鏡もコンタクトレンズも残したままで、携帯電話や財布も自宅に置いたままだった。
帰宅した30日午後9時以降、携帯での発着信やメール送受信の記録はなかった。
県警は延べ約3万4千人の捜査員を投入した。
元県警関係者は「それでも長期間、犯人に近づけなかった。
よく逮捕した」と安堵した様子を見せた。
モリ容疑者らが犯行に及んだ背景や詳しい状況や原田さんとモリ容疑者らとの面識の有無など解明すべき点は多く残されている。
県警は国外逃亡中のフィリピン人の男2人を国際手配するなどし、全容解明を急ぐ方針だ。